離乳食、なかなか手間がかかりますよね。
私はある日、子供に魚を食べさせたくて缶詰を使った料理を出したのですが……
青魚の恐ろしさを舐めていました。
結論から言うと、缶詰という長期保存できる安心感から賞味期限切れの物を使ってしまったのが一番の問題です。
缶詰自体はとても便利でツナ缶やささみ缶などめちゃくちゃお世話になりました。
ただ、我が子の場合は離乳食を終えても焼き魚よりも缶詰の青魚(サンマ・サバ)を使う方が口周りが赤くなるので、個人的には合わないのかなと諦めています。
一個人の備忘録として日記にしておこうと思います。
缶詰を使った料理で蕁麻疹のような症状が出た
体調が悪かったある日の夕食、家にあるものだけで何とか料理しようと冷蔵庫にある野菜とさんまの蒲焼の缶詰で炒め物を作りました。
缶詰は賞味期限が切れており、『あー…(汗)』と思いながら臭いをくんくん。
臭くない、大丈夫、炒めるし。
バサッとフライパンに入れました。
消費の期限ではなくて賞味の期限だと思って使いました。
味付けは缶詰に入っている蒲焼のタレのみで簡単ごはん!ということでささっと作りパパッと完食。
1歳2カ月の息子にも炒め物を取り分けて細かく刻み豆腐とあえておやきにしました(←賞味期限きれてるのにほんと反省)
食後20分くらいたつと、息子の頭頂部から左右おでこにかけて鱗のような赤いボコボコが!
え!え!え!何ごと?
と思っているうちに赤いボコボコはみるみるうちに肩、脇、背中と広がっていきました。
幸い、本人は元気でアナフィラキシーショックのようなことにもならず1時間ほどで赤みも消えました。
夜だったので緊急で病院に行くか、小児救急電話相談にかけるか、様子を見ているうちに引いてしまったのですが、血の気が引く思いでした。
その日食べたもので普段食べていないものと言えばさんまの蒲焼の缶詰…
- アレルギーか?
- 青魚がだめなのか?
- でもサバは食べさせたことがあって何ともなかった…
- カツオも何ともなかった…
考えた結果、缶詰って大丈夫なのか?と疑問に思い調べてみることに。
ツナ缶でヒスタミン中毒!?身近に起き得る危険
調べてみると、青魚にはヒスタミン中毒という危険があることがわかりました。
さすがに生魚を長時間、常温で放っておくことはないけれど、缶詰でもヒスタミンのリスクがあるとのこと!
※缶詰自体は離乳食にも使える便利食材です。ただ、やはり魚は鮮度が命。缶詰であっても賞味期限の切れた物は危ないってことです。
ヒスタミン中毒とは、本マグロやカツオ、カジキ、ブリなどの魚肉の中に多く含まれる『ヒスチジン』というアミノ酸が、酵素の働きで変化することで生成される。これらの魚を室温などで放置していると、ヒスチジンをヒスタミンに変える酵素を持つ細菌が増殖し、魚肉内にヒスタミンが蓄積してしまう。
引用元:HEALTH PRESS
さらに、ヒスタミンは加熱調理をしても分解しないため、一度ヒスタミンが出来てしまうと
煮ても焼いても減ることはない!!!
意外にも干物でも可能性があるのだとか。。。
また、厄介なことにヒスタミンが増殖した魚は見た目も臭いも特に変わらないということ。。。
においを嗅いで『OK!』は通用しなかったのです。
ヒスタミン中毒による症状
ヒスタミンが大量に発生した魚肉を食べると、直後から1時間以内に、口の周りや耳が赤く腫れたり、じんましんが起きたりする。他にも、悪心、嘔吐や下痢、腹痛、頭痛などアレルギーのような症状がでる。実際は、比較的軽度で済み、1日程度で症状が収まるのがほとんどだと言われているが、心臓や呼吸器に疾患がある場合には、重症をきたす可能性もあるという。
引用::HEALTH PRESS
確かに口の周りや耳も少し赤くなっていました。
さんまのアレルギー検査をしていないので何とも言えませんが、症状としてはヒスタミン中毒にそっくりでした。
臭いも臭くない、熱を加えてもなくならないヒスタミン、ただでさえ注意が必要な青魚なのに、長期保存できる缶詰といえど賞味期限が切れたものは本当に良くなかったということです。
過去に672万個ツナ缶が回収されていた
『ヒスタミン、缶詰』と打ち込んで調べると、回収という言葉が出てきて、過去に672万個も回収されているという事例がありました。
はごろもフーズ(静岡市)は11日、缶詰の『シーチキン マイルド』から、アレルギー症状を引き起こす『ヒスタミン』が社内基準を超えて検出されたため、同シリーズの3商品、計約672万個の回収を始めたと発表した。『消費者が口の中のかゆみや違和感を訴えたが、大きな健康被害はない』としている。
引用元:日本経済新聞
調べてびっくり、自分の無頓着ぶりにもびっくり。
しかも割と最近でした。
シーチキンは油不使用、食塩不使用だと離乳食に使いやすくて、魚を食べさせたくて使っていました。
缶詰でも青魚には危険があると知った上で選んでいたら、食べさせる量にもう少し気をつけたり、見た目や匂いだけでなく自分が味見してから使うなどできたかもしれません。
ましてや賞味期限切れだなんて…
青魚は離乳食には要注意と知っていました。
慎重に与えていたつもりでしたが、火をしっかり通せば大丈夫と思っていたので長期保存に優れた缶詰は盲点でした。
ヒスタミン中毒を防ぐ4つのポイント
東京都福祉保健局のホームページによると、ヒスタミン中毒を防ぐポイントは主に4つ。
- 生の赤身魚は常温で放置しない。冷蔵でも長期の保存でヒスタミンの量が増えることがある。冷蔵の場合でもなるべく早く食べる
- 赤身魚の干物など加工品も、低温保存する
- 冷凍した赤身魚を解凍する時は、冷蔵庫で解凍するなど、可能な限り低温で短時間のうちに解凍する。凍結と解凍の繰り返しは避ける。
- 食品中にヒスタミンができていても、外見の変化や腐敗臭はない。しかし、ヒスタミンが大量にできていると、食べたときに舌が『ピリピリ』することがある。香辛料によるものでなければ、食べるのをやめること。
引用元:東京都福祉保健局 食品衛生の窓
生魚ならかなり気をつけられるのに、缶詰という保存形態に油断してました
離乳食には缶詰を使うよりお刺身を使うようになった
今回の件でかなりトラウマになったので、離乳食で魚を食べさせたい時は、缶詰ではなくお刺身に火を通して与えるようになりました。
もちろん生魚でもヒスタミン中毒の危険はあります。
けれど、生魚って普段から自然と扱いに気をつけるんですよね。
個人的な感覚ですが、今回は缶詰だから大丈夫という謎の安心感にガードが緩んだことも原因だと思うんです。
お刺身であればその日買ってきた新鮮なものであることはもちろん、もともと骨もないので缶詰と同じくらい手間は省けます。
魚を怖がり過ぎてもいけませんが、あまりに怖い経験をしたので慎重に与えるようになりました。
また、見た目や匂いのチェックだけでなく一口自分が食べてから離乳食に使う(ピリピリしないか確認)ようにしています。
*青魚(イワシ、アジ、サバなど)の中にはマグロやサンマなどの赤身魚も含まれているため、ここでは赤身魚と表記してあります。
※追記 2歳10ヵ月現在、息子は青魚(サバ・さんま)は問題なく食べられるようになりましたが、焼き魚に比べて缶詰を使用すると口の周りが少し赤くなります。
パイナップルやはっさくなど、酸味の強いモノを食べると小さな子は口周りが赤くなることがありますがそんな感じ…少し経つとすぐに引くのでそこまで気にしていませんが、缶詰のときは量に注意しつつ食べさせています。
離乳食や食べたもので身体は出来ている
今回のさんま料理は私と夫も同じものを食べているのに何も起こらず、0歳児にだけ蕁麻疹のような症状がでました。
さんまのアレルギー検査をしていないのでなんとも言えませんが、ヒスタミン中毒の疑いも十分にあると思います。
また、消化機能がまだまだ未発達な0歳児にとって、青魚は少しきつかったのかもしれません。
1歳2ヶ月なので離乳食は完了期にあたり、少しずつ大人と同じものを食べられるようになっていたので油断したなぁと反省です。
そして、毎日食べるものでぐんぐんと身長が伸び、日に日にぷくぷくとしていく0歳児を見ていると身体は食べたものでできているということを実感します。
今回赤ちゃんににだけ蕁麻疹のような症状がでたことも、子供は特に食べたものがすぐに身体に取り込まれているような感覚で、栄養面や衛生面をもっと気をつけようと思いました。
※追記 2歳10ヵ月現在、息子は青魚(サバ・さんま)は問題なく食べられるようになりましたが、焼き魚に比べて缶詰を使用すると口の周りが少し赤くなります。
パイナップルやはっさくなど、酸味の強いモノを食べると小さな子は口周りが赤くなることがありますがそんな感じ…少し経つとすぐに引くので気にしていませんが、缶詰のときは量に注意しつつ食べさせています。
量に気をつけつつ、魚を食べさせたい時に作るサバ缶のレシピはこちら。
子どものアレルギー検査はしたほうが良いのか
今回の件でアレルギー検査をするか迷いました。
というのも、以前卵の白身を食べて顔が赤くなった我が子を心配してアレルギー検査をしたことがあり、泣き叫ぶ様子を見ていられなかったからです。
診てもらった病院では、予めアレルギーの有無を知りたい食品を決め、その食品に対してのアレルギー反応をピンポイントで調べるというやり方でした。
採血できる量によっては調べられない品目もあると言われました。
一度採決をして大体のアレルギー物質がわかるなら良いのですが、1つずつ疑わしい食品が出てくるたびに調べるのかと思うと、ちょっと迷うものがあります。
子どものためを思えばきちんと調べた方が対策も取れますが、卵の白身も青魚も一般的に要注意とされているもので出ているので神経質になりすぎず、調理法や食べさせる量に気をつけて様子を見たいと思います。
年齢とともに身体が出来上がって徐々になれていく事を願っています。